’81 シボレーコルベット
81年型のシャーシ×
71年型アイアンボディ×
LT-1はC3の理想形
「オリジナルこそビンテージの極み」と称賛する一方で、
本国では見た目は当時のままに電気自動車を製作したり、
ニューエンジンを組んでミッションも新調して現行車両同
様の走りを楽しむスタイルも増加傾向。紹介するC3 は歴代
コルベットの良いところのみを組み合わせた理想形である。
■PHOTO&TEXT:石井秋良
ビンテージモデルにLT-1を搭載する例はここ数年増加傾向。オリジナルエンジンでドロドロと当時らしいエギゾーストサウンドを嗜むことこそ旧車のセオリーなのかもしれないが、多様化するビンテージシーンの中では、レストモッドやプロストリート仕様など、既に本国では様々な楽しみ方が受け入れられている。置いて飾って楽しむのではなく乗って走って堪能したい方にとって、LT-1×4速AT は頼もしい!81y シャーシにLT-1搭載となるため、マフラーも専用設計となる。アイアンバンパー下からのぞくマフラーエンドの造形美は圧巻!
昨年のアメリカンビンテージカーマガジンでは69年型カマロZ28、57年型ベルエアコンバーチブルで誌面を賑わせた大阪のブルーリバー。現在はこの2台に加えて59年型ビスケインクーペ、67年型ベルエアセダン、78年型C‐10など、フルサイズバン主体の在庫に加えて各種ビンテージモデルの在庫も充実。その中で一際筆者に刺さった一台がこのC3アイアンだ。最終モデルのGMCジミーに70年代のフェイススワップをする筆者にとって、81年型のシャーシにアイアンのボディを乗せ、C4に搭載されるLT‐1エンジンへ換装した個体は親近感が沸く。このLT‐1はC4の部品取りからの流用ではなく、フルリビルトされたLT‐1が搭載されており、通常3速のC3とは異なる4速ATで峠やハイウェイも快適に走らせることが可能。足回りまで徹底したレストアが施され、マフラーもアイアンバンパーの形状に沿った美意識高めのレイアウト。上から下までを舐めまわす様に見ても一切の隙を感じさせない極艶ボディは特筆物だ。レッドレザーのインテリア、そしてベージュの幌によるコントラストもジェントルで、一生モノのコレクションとして所有することはもちろんコンピューターコントロールのLT‐1なので日常使いでもまったく苦にならない。決して安い買い物ではないが乗って走って楽しめるアメリカンビンテージの理想形としてぜひオススメしたい!
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